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11月KOKOA勉強会(スマホ教室)の報告

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視覚障害者のためのVoiceOver教室

明石視覚障害者のためのスマホの会

11月13日、ウィズあかし(生涯学習センター)学習室703にて、第2回KOKOA勉強会(スマホ入門講座)を実施しました。受講者2名、サポーター4名、講師は前半を高谷郁夫さん、後半を金澤弘明さんに担当していただきました。

テーマ:「基本的なジェスチャーを練習する」
内容:次のとおりです。

Siriに、「VoiceOver、オン」と指示することから始めました。ロックしても、電源を切っても、この設定は保持されます。また、晴眼者に操作を代わってもらう時には、この機能をオフにするために、「VoiceOver、オフ」と指示しましょう。VoiceOverのオン・オフは、ホームボタンを素早く、3回クリックすることでも切替えることができます。

次に、基本になる画面の説明がありました。アプリは1つの画面に横4列、縦6行まで配置できます。ページを増やせば沢山のアプリを持てますし、頻繁に使うアプリは、ホームボタンのやや上の[ドック]と言われる部分に配置することができます。この部分はどのページを表示していても常に表示されます。

続いて、基本的なジェスチャーを紹介します。1本指で画面を右に払うようにタッチすると、1つずつ順番に項目が移動します。これを右スワイプと言います。左に払うと逆方向に移動します。これを左スワイプと言います。また、画面上に指を置いて、滑らせていく方法もあります。
目的の項目の位置が分かっている時は、こちらの方が早く到達できます。

[設定]というアプリを見つけたら、1本指で素早く2回画面を叩いて開きます。これはダブルタップと言う操作です。1本から4本の指を使うことで、様々な操作ができるようになりま
すが、よく使うものから、ゆっくりと覚えていきましょう。

今開いている[設定]アプリの画面を右スワイプして、[アクセシビリティ]という所を見つけて、
これをダブルタップしてください。[アクセシビリティ]の項目設定画面になります。右スワイプして、[VoiceOver、オン]の所でダブルタップします。更に右スワイプして、[VoiceOverの操作練習]でダブルタップしてください。ここで各種のジェスチャーを練習することができます。

2本指のダブルタップの時に、[マジックタップ]とだけしかガイドされませんでしたが、文字を音声で入力する時の切替や、アプリからの音の出力を停止、再会するなど、頻繁に使うジェスチャーです。さらに、特殊な指の動きのジェスチャーとして、スクラブがあります。2本指で画面に、アルファベットの[ゼット]を書くように素早くスライドさせます。現在の画面から1つ前の画面に戻すためによく使う便利なジェスチャーです。

もう1つの特殊なジェスチャーとして、ローターがあります。親指と人差し指の2本で画面に触れ、ダイヤルを回すような感じで、右や左に動かします。練習が終わったら、画面の右上隅にある[完了]ボタンを探してダブルタップしてください。

ここで、iPhoneが喋る音声を常に聞くことになる訳ですから、その声を少し自分好みに調整しておきましょう。[VoiceOverの操作練習]の2つ下の[読み上げ速度、50%、調整可能]という項目に、右スワイプで移動します。そこで1度下スワイプします。ゆっくりな話し方になったことを確認した後、次に上スワイプします。

やや難しい操作になりますが、[調整可能]の所で画面を素早く2回タップし、2回目の指は画面に付けたままにします。[ククッ]という音がしたら、付けたままの指を離さずに、右に傾けます。スワイプは5%きざみでしたが、この操作では1%きざみで読み上げ速度の調整ができます。ご自分の好みの速さに調整しましょう。速さだけでなく、男性の声に変えたり、声の高さを変えることもできます。

ここでは、声の高さを調整してみましょう。[読み上げ速度]の下に[読み上げ]という項目があります。ダブルタップすると、[声]、[読み方]の下に[ピッチ50%、調整可能]という項目があります。上下スワイプで好みの高さに調整してください。

では次に、iPhoneを視覚障害者向けに、もう少しだけ設定しておく方法です。
iPhoneは、操作していない時間が続くとバッテリーの消耗を抑えるため、自動的にスリープ状態になります。そして同時に、意図せず他の人に操作されないよう自動的にロックがかかります。講習中、説明を聞いている間にいちいちろっくがかかるのは煩わしいので、スリープ状態になるまでの時間を長くしておきましょう。

設定アプリの最初の画面、[アクセシビリティ]の項目まで戻ってください。左スワイプで[画面表示と明るさ]を探してください。その設定項目の中の[自動ロック]を探して、時間を[5分]または[なし]に設定してください。現在、[設定]アプリを立ち上げている状態ですが、iPhoneは同時に複数のアプリを起動して、切替て使用することが可能です。

ホームボタンをクリックしてみてください。ホーム画面が表示されますが、裏で[設定]アプリが起動したままです。今度は、ホームボタンを素早く2回クリックしてみてください。[アプリスイッチャー:設定:起動中]と応答があればOKです。他にもアプリが起動していれば、左右スワイプで確認できます。一度に多くのアプリを立ち上げたままにしておくと、
目的のアプリを探すのがたいへんになってしまうので、不要なものは閉じておく習慣を身に付けましょう。

3本指で上スワイプしてください。「設定を閉じています」と応答があれば、終了の操作は完了です。1度、ホームボタンをクリックしてください。ホームボタンをクリックすると、必ずホーム画面の1ページ目に戻ります。

3本指で左スワイプしてください。[何ページ中の2ページ]と応答があります。何度か3本指で左スワイプすると、[アプリライブラリ]というページになります。登録しているアプリが、迷子になって困った時に検索できるページです。システムがアプリの種類毎に自動的に仕分けして、整理してくれているページになります。

1ページに戻ってください。画面上端の部分はステータスバーと言います。左から、電波の状態、時刻、バッテリー残量を知ることができます。これを確認した後、3本指で上スワイプしてください。[コントロールセンター]と応答があればOKです。スマホは基本的には、縦にもって操作しますが、横長の動画や写真を見る時は本体を横にすることで、自動的に画面を横長に切り替えることができます。ゆっくりと横に90°傾けて、また戻してみてください。この機能は、意図せず画面の向きが変わったことに気が付けない視覚障害者にとっては邪魔になるものです。[コントロールセンター]の中で、[画面の向きをロック]という項目を[オン]にしてください。スマホを傾けても、今度は画面の向きが変わらないことを確認してください。

以上が今回の主な概要です。ホームボタンのあるiPhoneを中心に紹介しましたが、FaceID端末の操作法についても補足がありました。

次回は第3回スマホ入門講座を12月11日に実施予定です。